久しぶりにSB-Projectsのサイトに行ったらSB-Assemblerが PythonベースのVersion 3になって、新たにAVRやPICをサポートしていてびっくりしました。これまでのSB-AssemblerはDOSベースのため、Windows 64bitで動かす場合はMS-DOS playerといったツールを使う必要がありました。 今回、Pythonベースになったことで、UNIX/Mac/LinuxはPython3があればすぐ動きますし、WindowsもWindows用のPython3をインストールすることで使えるはずです。 このSB-Assemblerはディレクティブが少し独特な面もありますが、多数のCPUをサポートしているので便利です。 今回、新しいVersion 3を使ってみました。
ダウンロードはSB-AssemblerのDownload pageから行います。
私の場合は、Windows10の環境で、WSLを使っていますので、そちらにインストールしました。
WSLでの環境構築の手順
- まずブラウザでダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをWSLのホームディレクトリにコピーします。
- unzipで展開します。
- 展開したフォルダの中にあるsbasm本体とsbapackディレクトリを/usr/local/binにコピーします。WSLの場合はsudoを使ってコピーしてください。
- PATH変数に/usr/local/binが含まれていることを確認してください。
- python3がインストールされていない場合はsudo apt install python3 でインストールしてください。
- 環境が整えば sbasm と入力すると以下のように表示されるはずです。

- これで環境構築は完了です。
SB-Assemblerを使ってみる
サンプルソースとして先日製作したSBC6809 + SBC-I/OのLチカプログラムを使います。オリジナルのソースはgithubにありますので参照してください。
SB-Assemblerはオーバーレイアセンブラなので、どのCPUをターゲットにするのかディレクティブで指定しなければなりません。どんなCPUをサポートしているか、またCPUごとの注意点などは以下のページにまとまっています。
またその他のディレクティブの書き方も異なるため、ソースを少し修正する必要があります。これについてはディレクティブの説明ページにまとまっています。
この点は専用のアセンブラと比較するとやや使いにくいかもしれませんが、すでにサポートが打ち切られているアセンブラをDOSベースで使い続けるよりも、サポートが継続されているため安心感があります。
今回は以下のように修正を行いました。WAITがたくさんあって無駄だらけですが、テストプログラムなのでご勘弁ください。
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見ていただくとわかりますが、.CRとか.ORとか頭にドットが付いているところがディレクティブです。あまり見ない形式ですが、難しくはありません。
このソースプログラムをSB-Assemblerでアセンブルしてみます。
SB-Assemblerでアセンブルする
アセンブルは簡単です。ファイル名を指定するだけです。出力ファイルなどはディレクティブで指定しているので他のパラメタはありません。

今回の場合、アセンブルが完了すると以下のファイルができました。

MOTファイルはモトローラS19フォーマットにしました。ディレクティブの指定でIntel Hexとかにもできます。

正常に生成されているようです。
今回は6809をターゲットにしましたが、他のCPUでも同様にアセンブルすることができると思いますので試してみてください。
