68000 VMEボードで遊んでみました(8)拡張ボード入手編

68000

68000 CPU VMEボード単体での動作は確認できましたが、CPUだけでは少し物足りないと思っていたところで、拡張VMEボードがオークションに出品されていました。前回同様に格安の価格で落札することができました。

入手した拡張VMEボードの仕様

到着した拡張VMEボードです。4枚ありますが、3種類だけで、DIO2ボードが2枚あります。

vme-board8_dvme_series1.jpg

DVME AD2です。

vme-board8_dvme_ad2.jpg

DVME DIO2です。これは2枚あります。

vme-board8_dvme_dio2.jpg

DVME ROMRAM2です。RAMはソケット無しで直付けです。

vme-board8_dvme_romram2.jpg

これらの各基板のパーツを確認しました。

型番 機能 構成
DVME AD2 AD-216 A/D変換ボード Analog Devices社製ADADC80 12ビットA/Dコンバータ搭載
DVME DIO2 IO-233 デジタルIOボード フォトカプラ(PC-817 4個入)が16個並んでいるので64チャンネル?
DVME RAMROM2 メモリボード 28P ROMソケット×4個、62256 S-RAM×16個、バッテリーバックアップ機能付(バッテリーは無し)

デジタルIOボードは何かの制御に使えるかもです。メモリボードも512KByteという広大なメモリ空間が追加できます。

バックプレーンボードとラックの検討

これらを利用しようとした場合、VMEバスのバックプレーンボードやラックが必要になります。そのあたりの仕様をまず調査することにします。

インターフェース 1987年2月号 VMEバス・システム完全マスタを読むために国会図書館に出かけました。

vme-board8_ndl1.jpg

このインターフェースの号にはVMEシステムに関する十分な情報が掲載されていました。まずはバックプレーンやラックに関連する情報が載っているページをコピーしてもらいました。

簡単にまとめると以下のように厳密に定義されているようです。

ラックの内寸

縦245.35mm、奥行175.24mm

カードの間隔 0.8インチ
カードガイドの溝の深さ 2.0mm以下
カードガイドの溝から溝まで 233.4mm

カードガイドの試作

これらの寸法に従って、簡易的なカードガイドを設計して手持ちの3Dプリンタで出力してみました。カードとカードの間隔は0.8インチです。

vme-board8_vme_pcbrail_3dmodel1.jpg

出力中の様子です。

vme-board8_dvme_pcbrail_printing.jpg

完成した簡易的なカードガイドです。

vme-board8_pcbrail_2lane1.jpg

完成したカードガイドにVMEボードを取り付けてみました。

vme-board8_pcbrail1.jpg

基板の部品に干渉することもなく、フロントパネルも隙間がない状態でしたのでカードガイドは3Dプリンタで製作できそうです。

ラックの設計

このカードガイドを固定するラックが必要となりますが、ここはまだ考え中です。100円ショップやDIYショップとかで適当なサイズのしっかりした枠があればそれに合わせることを考えています。

バックプレーンの設計

バックプレーンの基板についてもこれから設計ですが、デイジーチェーンやバス両端でのターミネーション(+5V-330Ω-BUS-470Ω-GND)が必要となります。これまでに製作した電源供給基板のパターンをベースに4個ぐらいコネクタが実装できるようなものを考えています。手持ちの電源は5V 4Aですので実際には2枚ぐらいしか動かせないかもしれませんが、その場合はPC用のATX電源を流用することも考えます。

バイブルが入手できました

国会図書館でコピーした資料を基に設計を進めてきましたが、ようやく別冊インターフェースVMEシステム完全マスタを入手することができました。

vme-board8_vme_system_master.jpg

これで一通りの情報が揃いました。ソフトウェアの移植についての情報もありますので、これからさらに調べてみたいと思います。

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