PDP-11をARTY FPGAボードで動かしてみた(4) UNIX V5を動かす

これまでの作業でARTY FPGAボードはPDP-11になったと思われるのですが、やはりアプリケーションを動かさないとよくわかりません。

PDP-11のソースツリーでは各種UNIXを動かすキットが含まれています。ARTY FPGAボードではUNIX V5が動くようですので、これを動かすことで、PDP-11になっていることを確認してみます。

unix-v5のディスクセットを用意する

PDP-11用のUNIX V5のイメージデータが用意されていますので、これをソースツリーに持ってきます。

$ cd $RETROBASE/tools/oskit/unix-v5_rk
$ wget http://www.retro11.de/data/oc_w11/oskits/unix_v5_rkset.tgz
$ tar -xzf unix_v5_rkset.tgz

ターミナルを立ち上げる

UNIX V5のコンソールとなるターミナルウィンドウを立ち上げておきます。

$ cd $RETROBASE/tools/oskit/unix-v5_rk
$ console_starter -d DL0 &

unix-v5をbootする

ti_w11というツールを使ってUNIX V5を立ち上げます。このあたり仕組みはよくわかっていないので、あとでソースを追ってみようかと思います。

最初に立ち上げたところ、/dev/ttyUSB1に書き込めなかったので、誰でも書き込めるようにパーミッションを設定していますが、もしかしたら別の方法があるかもしれません。

$ sudo chmod o+rw /dev/ttyUSB1
$ ls -l /dev/ttyUSB1
crw-rw-rw- 1 root dialout 188, 1 6月 5 07:45 /dev/ttyUSB1
$ cd $RETROBASE/tools/oskit/unix-v5_rk
$ ti_w11 -tu1,10M,break,xon @uv5_rk_boot.tcl
ti_rri --term=/dev/ttyUSB1,10M,break,xon --logl=2 --int --pack=rw11 -- rw11::setup_sys @uv5_rk_boot.tcl
cpu type base : cntl type ibbase probe lam boot
0 w11a 0
lpa lp11 177514 ir=y,y 8 n
pca pc11 177550 ir=y,y 10 y
rka rk11 177400 ir=y,y 4 y
rla rl11 174400 ir=y,y 5 y
rpa rhrp 176700 ir=y,y 6 y
tma tm11 172520 ir=y,y 7 y
tta dl11 177560 ir=y,y 1 n
ttb dl11 176500 ir=y,y 2 n
cpumon> ?
Processor registers and status:
PS: 000344 cm,pm=k,k s,p,t=0,7,0 NZVC=0100 rust: 07 ..run..
R0: 000100 R1: 136046 R2: 136046 R3: 000000
R4: 002020 R5: 137620 SP: 136776 PC: 137444
cpumon>

?を入力するとPDP-11のレジスタらしきものが表示されました。

ti_w11_cpumon.png

ターミナルからログインする

最初に立ち上げておいたターミナル画面からENTERキーを押すと、@の表示がでてきます。

enter q or <^D> to quit, otherwise hit <ENTER> to reconnect:
Trying 127.0.0.1...
Connected to localhost.
Escape character is '^]'.

connect on port 8000 for tta0

@

ここでunixと入力します。すると、

@unix

login:

ログインプロンプトが表示されます。ユーザ名はrootでログインすると、

@unix

login: root
#

無事、シェルプロンプトが表示されました。

logingamen.png

unixを停止する

UNIXを停止する場合は、ti_w11を立ち上げたウィンドウで以下のように入力します。

cpumon> tirri_exit

$

コンソールターミナルも終了と同時に切断されます。

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